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  1. 診療録開示請求権
 

診療録開示請求権

2008/09/30

Q 患者からカルテの開示を求められていますが、開示に応じなければならないでしょうか。

 

患者さんからカルテ、いわゆる診療録等の開示を求められることが多くなっているようです。他方、カルテには、患者さんに見せることが必ずしも適切ではない事項も記載されていることがあり、医師としては判断に悩むところです。

カルテの閲覧請求について、裁判例は余り無いのが実情です。少ない裁判例の中で、東京高等裁判所昭和61年8月28日判決は、医師に治療内容などについての説明報告義務は認めているものの、その説明にあたり、診療録の記載内容の全てを告知する義務まで認められず、それぞれの事案に応じて適切と考えられる方法で説明報告すればよいとし、口頭で足りることもある、医師法の診療録作成義務を根拠に、患者本人が閲覧することを権利として保証していると考えることも困難であるとしています。

ただ、裁判例は、診療録閲覧の具体的必要性があると考えられるような事情の存在する場合に、別の根拠にて診療録閲覧請求権を認めうる余地があることを示唆しています。

この判例は、患者が常に診療録の閲覧を請求することができないとしています。

ただ、医師としては、治療内容などについての説明・報告義務は課されているわけですから、同義務を全うするのに適切な手段として、診療録の開示は常に念頭に入れておくべきでしょう。また、患者さんからの信頼関係の維持の観点から、診療録開示に特段の不適切な理由がなければ、積極的に開示に応じて、患者さんの納得を得ることも必要ではないかと思われます。

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